自律神経とは?体に与える影響、痛みとの関係、ケア方法

私たちの体には、自分の意志と関係なく24時間働き続けてくれている神経があります。
それが、自律神経です。
心臓を動かす、呼吸する、食べたものを消化する、体温を調整する、筋肉の緊張をコントロールする。
これ以外にも様々な体の働きをコントロールしています。

自律神経は、交感神経と副交感神経という2つの神経に分けられ、それぞれ働きが異なります。
今回はこの自律神経の、交感神経と副交感神経について話していきます。

交感神経と副交感神経の違い

交感神経とは、活動するときに優位になる神経です。
日中の活動、仕事中、運動中、緊張している時、ストレスを感じている時などに働きます。
闘争と逃走(Fight or Flight)の時に働く神経とも言われます。
心拍が速くなり、血圧が上がり、体は活動モードになります。

一方で副交感神経とは、休むときに働く神経です。
リラックスしている時、眠っている時、食べたものの消化、内臓を働かせる時などに活躍します。
呼吸はゆっくりになり、内臓の働きが高まり、体はリラックスモードになります。

大切なのは、交感神経と副交感神経が状況に応じて両方ともしっかり働いていることです
この二つの神経が必要に応じて切り替わることにより、私たちの体の健康は保たれています。

自律神経はすぐに切り替わる?

よく、「リラックスすれば副交感神経のスイッチがすぐに入る」と思われがちですが、実際は少し違います。

交感神経は、数秒〜数分ですぐに働きが高まる性質があります。
ストレスを感じる時や驚いた時は、体が一瞬で緊張しますよね。

一方、副交感神経がしっかり働くには、数分〜数十分の時間が必要です。
体が安心できる状態だな、と確認できてから、少しずつリラックスモードに切り替わっていくためです。

つまり、体の緊張はすぐに起こるがリラックスさせるには時間がかかる。
これが自律神経の特徴です。

自律神経が乱れることで現れやすい症状

交感神経と副交感神経のバランスが崩れることは体全体に大きな影響を与えます。
自律神経の乱れは、体全体のバランスの乱れになり、様々な症状を引き起こします。

よくみられるのは、

  • 体のだるさや疲れやすさ
  • 睡眠の質の低下
  • 寝ても疲れが取れない
  • 筋肉のこりや痛み
  • 手足の痺れや冷え
  • 胃腸の不調
  • 便秘・下痢
  • 気分が落ち込みやすい
  • イライラする
  • 集中力の低下
  • めまい・耳鳴り・頭痛
  • 呼吸が浅くなる

などの症状です。
これ以外にも自律神経が原因で現れる症状はまだあります。

ただし、これらの症状が必ず自律神経の乱れが原因になってるとも限らないため注意が必要です。

慢性的な痛みと自律神経の関係

肩こりや腰痛、頭痛などの慢性的な痛みが長く続いている方は、体がずっと「活動モード(交感神経優位)」で、体の力が抜けにくくなっているかもしれません。

この状態では、

  • 筋肉の過緊張
  • 血行の悪化
  • 痛みに敏感になる
  • 寝ても疲れが取れない

といった症状が起こりやすくなってしまいます。

そうなると、痛みがある→体が緊張する→自律神経が乱れる→さらに痛みが感じやすくなる、といった悪循環に入ってしまいます。

自律神経に影響を与えるセルフケア

慢性的な痛みが続いていたり、不眠、体の疲れが取れないなど、自律神経の不調を感じている方は以下の方法を試してみてください。

①ゆっくりした呼吸を意識

呼吸は自律神経と深く関係しています。
特に緊張した時は早く浅い呼吸になっていることが多いです。

体をリラックスさせるために以下の呼吸を意識しましょう。

  • 鼻から3秒かけて吸う
  • また鼻から6秒かけてゆっくり吐く

ポイントは、「たくさん吸う」より「ゆっくり吐く」ことです。

1分ほど続けるだけでも、体が少し安心してリラックスしやすくなります。

2.お腹を温める

リラックスするための副交感神経は、内臓の働きとも深く関係しています。
お腹が冷えていると体は無意識に緊張しやすくなります。

  • 腹巻き
  • お風呂にゆっくり浸かる
  • カイロやホットパック

などで、温めるようにしましょう。
特に、夜寝る前に温めるのが深い睡眠にも繋げられるためおすすめです。

当院での施術

当院では、体をリラックスさせるための手技を主に使い、体が安心できる状態を作るための施術をしていきます。

特に、首周り、呼吸に関わる筋肉、お腹周りなどの調整を通して、自律神経に対してアプローチしていきます。

施術により、

  • 呼吸が深くなる
  • 体の力が自然に抜ける
  • 眠くなる
  • 痛みが和らぐ
  • リラックスした気分になる

などの変化が見られます。

これは、副交感神経が少しずつ働き始めているサインです。

ただし、先ほども説明した通り、体がリラックスするには時間がかかります
初回で大きな変化を感じる方もいれば、継続して少しづつ変化する方もいます。

大切なのは積み重ね

自律神経の調整は、スイッチのように一瞬で切り替わるものではありません。
施術中だけでなく施術後や翌日以降に、

  • 体が軽く感じる
  • よく眠れる
  • 痛みが軽くなる

といった変化が出てくることも多いです。

そのため当院では痛みを見るだけでなく、体全体の緊張をほどき、回復しやすい状態を作るための施術も大切にしています。

特に症状が長く続いている方は、回復にもそれなりに時間がかかることも多いです。

自律神経の乱れだけでなく、なかなか良くならない体の痛みは筋肉や関節の問題だけでなく、自律神経の状態が関係しているかもしれません。

自律神経を整えるには、焦らず少しずつ体を良い状態にしていくことが、不調から抜けだす大切な一歩です。

気になることがあればいつでもご相談ください。
あなたにあったペースで、体を整えていきましょう。